阪口さんに警察協力章 和歌山県内26人目

 変死体に事件性がないかなどを判断する検視業務で20年以上にわたり警察活動に協力したとして、紀の川市名手市場の医師、阪口大和さん(62)に警察庁長官から「警察協力章」が贈られ、12日、和歌山市の県警本部で伝達式が行われた。

 県警によると、ことしの受章者は全国で40人(うち近畿6人)。昭和37年の表彰開始以来、県内では26人目となる。

 阪口さんは父親の跡を継ぎ、昭和63年に岩出署嘱託検案医師を引き受けた。以降、24年間で900体近くの検視を行った。

 検視で心を痛めるのは、近年、高齢者の自殺が多くなっていること。昨年7月に検視した女性の遺体は、自殺後1週間発見されず、傷みも激しかった。「なぜやり直せなかったんだ」とやり切れなかったという。

 阪口さんは受章について「県内で20人いる検視医の代表としてもらったという気持ちです。これからも日々勉強し頑張りたい」と喜んでいる。