渋滞箇所の特定、対策へ 河川国道事務所
県内幹線道路の交通渋滞対策を進めるため、国土交通省和歌山河川国道事務所(直原史明所長)は20日、第1回県道路交通渋滞対策協議会を同事務所で開いた。交通データから抽出した渋滞箇所の候補について話し合われ、実際の道路利用者の意見と照らし合わせて過不足を補い、対策が必要な箇所を選定する作業が始まった。
同省は、通勤・通学の安全性や産業・経済活動の効率性などを損ねる渋滞の低減が必要として全国的な取り組みを進めており、今回の協議会もその一環。
同事務所によると、協議会は直原所長を会長に、国・県・和歌山市の道路行政関係者、県トラック協会や和歌山経済同友会などの道路利用者代表ら13人が委員となっている。
会議で同事務所は、車の走行速度が時速20㌔以下となっているなど、交通データから機械的に抽出した県内71カ所を対策が必要な箇所の候補として提示。委員からは、利用者の実感ではそれほど渋滞が問題ではない箇所や、追加すべき箇所などを指摘する声が上がった。
さらに、観光シーズンに渋滞が集中する箇所の対策を求める意見、一般の道路利用者の声を広く吸い上げる必要があるとの意見も出た。
同事務所は今後、会議の内容を踏まえて主要渋滞箇所の素案をまとめ、パブリックコメントにより広く県民の意見を募集する。寄せられた意見を反映させて対策すべき渋滞箇所を特定し、ソフト・ハード両面からの対策の検討に入る。
同事務所は「和歌山の渋滞をなくしたい、というのが協議会の目的。地域の実感に見合った渋滞対策を取りまとめたい」と話している。