35年ぶり「加太音頭」復活
和歌山市の加太伝統の盆踊り「加太音頭」が35年ぶりに復活し、26日、加太小学校で行われた祭り会場で披露された。
まちの活性化を目指し、3年前に発足した加太活性化協議会(尾家賢司会長)が主催。各地区では古くから住民主催の夏祭りが開催されていたが、近年は高齢化などまちの変化とともに途絶えていたという。
音頭は加太地区の元漁師、坂東芳行さん(86)が約50年前、まちの新しい盆踊り唄にしようと、源氏の武士那須大八と平家の娘鶴富姫の情話を基に作ったもの。太鼓のリズムは同地区出身の県歌謡愛唄会の吉田稔会長(74)が再現した。
住民150人が集まった会場では、懐かしい哀愁漂う唄に合わせて老若男女が一体になって踊り、熱気に包まれた。
20年ほど前に地区に移り住み、同協議会で企画に中心的にかかわった松原功さん(52)は、「住民が一つになる一日になり、とても意味のある祭りになりました。今後も続けていきます」と話している。