消費増税に怒りと不安 ぶらくり丁の声

 来年4月から8%への引き上げが決まった消費税。大手報道各社の世論調査では、過半数が増税に「賛成」との結果も見られる一方、長引く不況で疲弊した地方経済には、さらに負担がのしかかることになった。和歌山市の消費を長年支えてきたぶらくり丁商店街の店主らからは「アベノミクスの波及は感じられていないのに増税は反対」「東京中心で政治を考えてもらっては困る」など怒りの声が多かった。

 増税で一番に懸念されるのが、消費への影響。売り上げへの悪影響を心配する声には、「今月から輸入原料が値上りしても販売価格は同じにしている。そんな中、増税決定は苦しさの追い打ち」(パン販売、女性39)、「値引きして販売してから、『じゃあ8%の消費税をいただきます』とはできないので、利益に少なからず影響する」(着物販売、男性63)、「『年金入ったら買うわ』と余裕のない人がお客さんに多い中、さらに増税だと買い控えが心配」(洋服店、女性55)などがあった。

 一方、「毎日の食品や増税が大きく影響する高額品以外の商品なので、それほど影響はないと思う」(帽子販売、男性41)と、当面は様子を見守る意見や、「増税反対の立場だったが、決まったからには増税分を価格に反映して消費者に理解してもらうしかない。配送費などは、値上がりするだろうから心配している」(書籍販売、男性61)と受け止める声もあった。

 その他、増税時に必ず行わなければならないのが、値札やシステムの変更。約1000種類の駄菓子を販売している店舗では、「増税直前には、大変だけど、一つひとつ値札を取り替えないといけませんね」(女性40)と話していた。