より良い県立図書館に 運営の自己評価開始
県立図書館(和歌山市西高松)は本年度から、 入館者数などの項目ごとに目標値を定め達成率を出す 「図書館評価」 を始める。 図書館サービスの向上に役立てるのが目的で、 県内の公立図書館では初めての試み。 本年度末に達成率をまとめ、 来年5月中旬に同施設やホームページなどで公表する。 同館文化情報センターは 「達成状況から、 今後の課題や改善点を見出していきたい」 と話している。
平成20年6月に図書館法が改正され、 図書館評価により運営改善することが努力義務として追加された。 これに伴い、 全国の公立図書館で図書館評価の実施が普及しつつあるという。 同館は、 昨年度に図書館評価の実施委員会を設置し、 1年半ほどかけて評価項目を設定するなど準備をしてきた。
図書館評価の大きな項目は、 サービスの充実に関して▽資料の収集及び保存に関して▽読書活動の推進に関して▽市町村立図書館などへの支援に関して▽文化情報センターに関しての5つ。 それぞれに計25の指標項目を設けた。 「入館者数」 「利用券新規登録者数」 など、 過去3年間の実績値と照らし合わせ、 本年度の目標値を定めている。 例えば入館者数であれば、 年々増加しているため、 本年度の目標値を前年度5・1%増の4万8500人としている。
目標値を設定する項目については、 本年度以降、 検討する予定という。
同センターは 「公共図書館の利用ニーズは幅広くなっている。 同評価により、 地域の情報拠点として道筋が示されるのでは。 県内の市町村立図書館への貸し出しなど、 知られざる業務を県民に知ってもらうきっかけにしたい」 と話している。