来年から一般競争入札を導入 紀の川市
現在、 指名競争入札を行っている紀の川市は来年1月1日から、 条件付き一般競争入札制度を導入する。 対象は設計金額5000万円以上の土木一式工事、 建築一式工事、 管工事。 市の管財課は 「公正で私意のない 『公明性』 を確保することが目的。 しかし、 災害発生時に頼りにしなければならない地元業者を守らなければならない面もある」 と話している。
近年、 入札方法を指名競争入札から一般競争入札へ移行する自治体が増えている。
同市も移行に向けて、 ことし7月1日、 田村武副市長を会長とする 「入札及び契約制度検討委員会」 を設置し、 8回の協議を重ねてきた。
市によると、市の入札参加資格者名簿には本年度783社が登録されている(うち地元業者は143社)。年間約200件の入札があり、 うち5000万円以上の事業は約20件という。 市は実績などで業者をランク別に分け、 事業が適合する業者に入札参加通知を送付し、入札を行っている。
今後、一般競争入札の公告は、市の掲示板やインターネットで行う。 5000万円未満の事業については今まで通りの入札を行う。
隣の岩出市では、 元職員が入札情報を漏らし、 競売入札妨害の罪で逮捕されるなどの一連の事件を受け、 昨年11月に入札制度を改正。 道路などの建設工事は1億円以上から5000万円以上に、 建物などの建築工事は2億円以上から1億円以上に、 一般競争入札の対象範囲を拡大した。 改正から一年過ぎ、 同市の財務課は 「入札参加業者がこれまでの倍になった事業もあるが、 参加業者が減った事業もあり、 範囲拡大の効果は分かりにくい」 と評価の難しさを話していた。