統計局誘致へ専門家ら期待 県主催シンポ
総務省統計局の県内誘致活動に関連して、統計データ利活用に関するシンポジウムが7日、和歌山市小松原通の県民文化会館で開かれ、パネルディスカッションなどで、専門家らがさまざまな角度から、統計データの有用性や連携の可能性を議論し、誘致実現に向けた機運を高めた。
総務省と県が主催し、約300人が集まった。来賓の関西経済連合会の松下正幸副会長(パナソニック㈱副会長)は、誘致推進の立場であいさつし、「スーパーコンピューター京(神戸市)など、(関西には)ビッグコンピューターを活用する素地は十分にある」と力を込めた。
パネルディスカッションでは、まちづくりの研究の観点から、ぶらくり丁でカフェ運営の取り組みを行っている、和歌山大学経済学部長の足立基浩教授が発言。来店者がどこから来ているのかや、売り上げデータの分析にふれ、「統計局誘致による連携で、さらに細かく信頼性が高いデータの収集が可能になる」と誘致に期待を込めた。
医療の観点では、県立医科大学臨床研究センターの下川敏雄副センター長が「人口が少ないことを強みに、健康アンケートの全県調査など、統計局のデータを活用して、健康年齢の分析も可能になるのでは」と期待を話した。