体育で少林寺拳法を 高積中が市内で唯一

和歌山市布施屋の市立高積中学校(赤桐久也校長)は、ことしも体育の授業の一環で少林寺拳法に取り組んでいる。平成24年度から始まった中学校体育での武道の必修化以降、同校では市内で唯一、少林寺拳法を実施している。

同校の特別非常勤講師で、紀州和佐道院の中村四郎道院長(67)と妻の年子さん(62)が指導している。

14日の授業では、1年生の女子23人が相手の攻撃をかわして腹部に蹴りを入れる「流水蹴り」と、手首をつかまれたときに肘の動きを利用して相手の手から抜け出す「小手抜き」を練習した。

練習の後は、ナイフを手にした想定の中村道院長の攻撃に対し、生徒は流水蹴りで応戦する動きを実践。プロテクターを着けた中村道院長の腹部に蹴りを決め、練習の成果を発揮していた。

迫間碧さん(12)は「初めはどんなことをするのかと思ったが、他の武道と似ているところもあり、面白かった」、寺田夏海さん(12)は「人と闘うことはめったにないので、良い体験ができた」と新鮮な授業を楽しんだ様子だった。

中村道院長と年子さんは「1年生には基本的なことを知ってもらい、2、3年生にはさらに上達してもらいたい。中学生は技への順応性がとても高い」と話していた。

流水蹴りを実践する女子生徒

流水蹴りを実践する女子生徒