車いすテニス語る リオパラ銅の齋田さん
人権尊重について理解を深める「かいなん人権フェスティバル」が12日、海南市の市民交流センターで開かれ、リオパラリンピック車いすテニス男子ダブルスで銅メダルを獲得した齋田悟司さん(44)=シグマクシス=が「行動する勇気~世界への挑戦~」と題して講演した。
アトランタからリオまでのパラリンピックを経験し、アテネでは金、北京では銅を獲得するなど世界的に活躍する齋田さん。小学6年生の時に骨肉腫のため左足を切断した過去にふれ、「自分が障害を持つ人になるとは考えてもいなかった」と当時を振り返り、外出も辛い時期があったことを話した。
多感な時期、救ってくれたのが「車いすテニス」との出合いだったと力を込めた。「健常者のコーチをはじめいろんな人に出会うことができ、障害の枠を超えることができた。希望を持てた」とし、「いまも自分を成長させてくれている。本当に車いすテニスと出合えてよかった」と話した。
国内外で試合を行う中での楽しみに「大会スタッフと交流すること」を挙げた。国内最大の世界大会「飯塚国際車いすテニス大会」(ジャパンオープン)について話し、開催に向けて自衛隊や多くのボランティアが選手の支援に取り組んでいることを紹介。「一緒に大会を楽しんでくれているようで気持ちのいい大会」と笑顔を見せた。「いまは44歳で年齢との戦いになってきましたが、支えられながら戦っていきたい」と東京パラリンピックへの意欲を見せた。
フェスティバルではこの他、一般から人権の標語を募った第2回「男と女(ひととひと)の標語コンテスト」の表彰式を行った。受賞者は次の皆さん。
小学生の部=辻陽葵(大野1年)、川口佳那美(中野上5年)、林華菜(中野上5年)▽中学生の部=星田幹太(亀川1年)、山本拓弥(巽1年)、橋本淳己(下津第二2年)▽高校生・一般の部=岡本陽菜(海南下津2年)、辻本勝巳(和歌山市)、柿本清美(海南市)