リオ五輪の戦い語る フェンシング西岡選手
ロンドン、リオデジャネイロの五輪2大会にフェンシング女子日本代表として出場した和歌山市出身の西岡詩穂選手(27)が20日、同市手平の和歌山ビッグウェーブでリオ大会の報告会を開き、未来の選手たちに自身の経験を語った。
西岡選手は県立和歌山北高校を卒業後、日本女子体育大学に進学。ロンドン五輪ではフルーレ個人、団体の両方に出場し、団体で7位に入賞。リオ五輪は個人で16位だった。
報告会には県内高校のフェンシング部に所属する生徒やジュニアクラブの子どもらを中心に約40人が参加。西岡選手はリオ五輪の試合を振り返りながら、試合に勝つために大切なことを話した。
試合前には相手がどんな戦い方をするのかを考え、まとめてから試合に挑み、ただ「勝ちたい」とは考えないようにすると説明した西岡選手は、リオ五輪2回戦のナム・ヒョンヒ選手(韓国)との試合の映像を見ながら当時の自身の考えや戦略を解説。相手にプレッシャーを与えてくるナム選手の攻撃スタイルを先読みした西岡選手は、少しずつナム選手の戦略を封じ込め、3セットを勝ち抜いた。
ロンドン五輪や大学生時代に入ったナショナル・チームでの経験も紹介し、「負けた相手に勝つには、負けた時のことを思い出して毎日いろいろなことを考え、実践しないと次には進めない。明日の練習から、自分の目標を考えてほしい」と呼び掛けた。
会場からは「緊張しない方法を教えてください」などの質問があり、西岡選手は「なぜ緊張しているのかを考え、相手選手のことを考えると考えがそっちに集中する。緊張をうまく使ってみて」とアドバイスした。
報告の後は、西岡選手が指導する練習会が開かれ、高校生がマルシェ、ロンペなどのフェンシングの足の運び方を教わっていた。