「成長」予算を強調 尾花市長が施政方針
和歌山市議会2月定例会が1日に再開し、市当局は、過去4番目に大きい1462億4329万円の平成29年度一般会計当初予算案などを上程した。施政方針演説を行った尾花正啓市長は、新年度予算のキーワードである「成長」を強調し、経済やまちづくり、防災などの分野で施策をアピールした。
尾花市長は、経済状況の見通しについて「今月、京奈和自動車道が阪和道と接続されるとともに、来月には第二阪和国道が平井ランプから淡輪ランプまで開通し、アクセス向上により企業の立地環境の改善が進む」と期待感を示した。
まちづくりの見通しは「南海和歌山市駅をはじめとした民間による再開発が進むなど、にぎわいの拠点が整備されつつあることに加え、3大学の誘致が決定し、約1300人の学生がまちなかに流入すると見込まれる」と述べ、「見え始めてきた成長の芽をしっかりと根付かせ、確実に育てたい」と力を込めた。
この日は、市内の小学校1年生から4年生の全教室にエアコンを設置する事業などを盛り込んだ73億7123万円を増額する28年度一般会計補正予算案などの採決が行われ、全て原案通りに可決された。増額後の一般会計は1622億7467万円となった。
成立した28年度補正予算の主な事業は次の通り。
小学校空調整備事業(22億3724万円)=国の補正予算を活用し、市内小学校1~4年生の全普通教室に空調を設置する▽大学誘致事業(3億2081万円)=国庫補助金を活用し、東京医療保健大学(仮称)和歌山看護学部開設のための雄湊小学校改修費用の補助を一部前倒して行う▽小学校改築事業(2億7290万円)=国の補正予算を活用し、岡崎小学校浄水型プールの整備を行う