福を求めて400人 紀三井寺で初午大投餅

「初午」の8日、和歌山市の紀三井寺(前田孝道貫主)で毎年恒例の「初午福つき大投餅」が行われ、400人以上の参拝者が福を求めて餅に手を伸ばした。

初午は、稲荷神社の祭りの他、厄除けの祈願などが各地で行われる。同寺では、厄年の人が厄よけの祈祷(きとう)をした厄餅や畳半畳分の大きさの繁盛餅など、8俵分の餅と菓子、タオルなどの生活雑貨が用意され、福男8人がまいた。

前田貫主は「きょうお参りすれば大きなおかげがあると思う。初午の一番大切な行事、けがのないようにしてほしい」とあいさつ。まず、前田貫主と前田泰道副住職により繁盛餅が投げられ、つかんだ参拝者らの手で繁盛餅は小さく割れた。その後、福男により餅や菓子が投げられ、「前にも投げて!」という子どもの声や、落ちた餅を懸命に拾う参拝者らで、境内はにぎやかに盛り上がった。

親子で参加した松本由季さん(38)は「子どもにも行事を経験させようと参加しました。一つでも拾って、福を持って帰れたら」、悠大君(4)は「頭に餅が当たったけど、たくさん拾えて楽しかった」と話していた。

繁盛餅に懸命に手を伸ばす参拝者ら

繁盛餅に懸命に手を伸ばす参拝者ら