ビワたっぷりの菓子作り 海南下津高で講座

海南市立下津高校(同市下津町、柳和希校長)で11日、地域の素材を生かした菓子づくりのワークショップが開かれ、地元の名産であるビワについて学び、ビワを使った菓子を味わうなどした。

ハモやフルーツの産地で、お菓子の神様・田道間守(たぢまもり)を祭る橘本神社を有する同市の活性化を進めている「鱧の街・菓子の街海南プロジェクト」実行委員会が主催、同校の学校家庭クラブが共催。ビワを使った名物を作る勉強会の1回目として開催し、同会メンバーと同校の2、3年生約20人が参加した。

下津のビワは明治時代、日本一の生産量を誇っていたが、温州ミカンブームにより衰退。しかし、ミカンの価格低迷によりビワの産地が再び構成され、現在は特産品「下津びわ」ブランドとして出荷されている。

今回は下津町の果樹産業について町商工会の島田孝弘課長が講義した。ビワとミカンの産地としての歴史や環境を説明し、町内でもビワ栽培の中心である仁義(にんぎ)地区について紹介。みずみずしくおいしいビワを育てる同地区の環境などを話した。

後半は、同市の洋菓子店アンシャンテ菓子工房の山口知也さんが生徒の前でビワのむき方を実演。お菓子作りの技術を説明した。

また、ビワを使ったスイーツを試食。ビワのコンポートと杏仁豆腐の2層のゼリーに生クリームとビワのジャムを乗せた、ビワたっぷりのゼリーに舌鼓を打ちながら、参加者は地域の素材について意見を交換した。

生徒にビワの食べ方を説明する山口さん㊨

生徒にビワの食べ方を説明する山口さん㊨