小ホール設計案に波紋 市議会一般質問
和歌山市が旧伏虎中学校跡地に建設計画を進めている新市民会館について、小ホールの基本設計案を巡り、演劇などへの使用が困難とする声が利用団体などから上がっていることを受け、19日の市議会一般質問で議論が行われた。
基本設計案では、小ホールの舞台周囲が壁で覆われ、花道や舞台袖がない構造となっていることから、演劇や伝統芸能などの団体が見直しを求める署名活動を行うなど波紋が広がっている。
小ホールを「あらゆるジャンルに対応した多目的ホールとすべき」との吉本昌純議員(至政クラブ)の質問に、原一起教育長は「大ホールほど高い性能を持つ多機能型ホールではないが、講演、式典、小規模な演劇、ダンス、音楽等の用途で利用可能な多目的ホールとしている」と述べ、現在のプランは、近年建設された他都市の施設や、現在の市民会館を利用している団体の意見を勘案し、総合的に判断したものとの認識を示した。
利用団体の理解が十分でないとの吉本議員の指摘に、尾花正啓市長は「頂いた意見を総合的に判断し対応することで、基本理念である、誰もが芸術文化・人に出会える喜び、感動を味わえる、まちの元気につながる『にぎわいの文化交流拠点』となるよう進めていく」と述べるにとどまった。