関西湾岸から地方創生 ネットワークシンポ
和歌山市、堺市、甲南大学が連携して発展に取り組む「関西湾岸ネットワーク」に関するシンポジウムが1月29日、和歌山市役所の大会議室で開かれ、100人が湾岸にある市町村の活性化について学んだ。
2016年度から「海でつながる」をキーワードに開催され、今回は徳島市も加入。「未来を見据えた地方創生の取組 関西湾岸の活性化」をテーマに講演とパネルディスカッションを行った。
基調講演では尾花正啓和歌山市長が実施から2年たった「まち・ひと・しごと創生総合戦略」について報告。まちなかへの大学誘致や市堀川でのイベント実施などの社会実験を紹介し、都市部や大学との連携を強め活発に取り組みたいとした。
パネルディスカッションでは、尾花市長と堺市の竹山修身市長、徳島市の平山元副市長、甲南大学の長坂悦敬学長が、観光客と地域ボランティア増加への取り組み、ネットワーク間でどのように協力して活性化を図るかなどを発表した。
竹山市長と尾花市長は利用客が増加している関西国際空港のにぎわいを大事に連携し、2021年の関西ワールドマスターズゲームズ、和歌山県で開かれる国民総合文化祭で地域を知ってもらいたいとし、平山副市長は年間を通した観光客獲得に向け地域とともに観光地をつくるかじ取り役となるDMOの活動に取り組んでいることを紹介。大学や他市と連携して市民満足度の高いまちを作りたいとした。
長坂学長は「学生には自ら若者目線の観光振興をしてもらいたい。関西に根付く大学として、若者の往来を増やし、若者が動けばみんなが動くような関西にしたい」と話した。
この他、徳島県の取り組み紹介や、同大学総合研究所研究チーム出口晶子教授による関西湾岸エリアの海の文化観光と広域連携についての発表も行われた。