子どもに夜店の金券配布 24、25日天神祭
和歌浦天満宮(和歌山県和歌山市和歌浦西)で24、25の両日、菅原道真の命日にちなんで行われる「天神祭」。子どもたちに楽しい夏の思い出をつくってもらおうと、ことしも和歌浦に住む北畑充香さん(45)が中心となり、夜店で使える金券を地域の子どもたちに無料配布。地元企業も協力する。
少子化に加え、習い事などで忙しく祭りに来る子どもたちが減る中、一人でも多くの子に来てもらい祭りを活気づけようと、ことしで3年目の取り組み。昨年は2日間で22万円ほどを出資した。
当初は北畑さん個人が同宮や和歌山移動店舗協同組合協力のもとで実施していたが、年々賛同者が増え、ことしは眼科松本クリニック、紀州高下水産、中山建設、㈱黒田組、㈱MANPA、木村屋が協力。無料の金券(100円×3枚)を地元の小中学校の児童や生徒に配った。
同組合によると、最近は少子化の影響などで各地域の夜店の規模が縮小。副理事長の久保勝紀さん(66)は「中には存続が難しいケースもあるが、地域のにぎわいのためにも、何とか絶やさないよう続けたい」と漏らす。ことしの天神祭は例年並みの約30店が出店予定。
和歌浦の地に嫁いで約20年の北畑さんは「私にとって夏の祭りといえば天神祭。大人でもわくわくして、たくさん思い出があります。夏休みに入ってすぐ、お祭りの日ぐらいは一日たっぷり楽しんでほしい」と願い、小板政男宮司(78)は「氏子さんや崇敬者の思いに応え、われわれも日本の伝統を後世に伝えていきたい。邪気を払って無病息災を願う茅の輪くぐりもあり、一人でも多くの方に来てもらいたい」と話している。
昨年に続き、沿道には和歌浦小学校、片男波こども園の子どもたちが手作りしたクリアカップを並べ、明かりを点灯。24日は、よさこい演舞(午後7時半~)や日本舞踊の奉納、25日は茅の輪くぐり神事(6時~)や琉球空手舞踊、エイサー太鼓が披露され、神楽殿では詩吟や新舞踊などが奉納される。両日とも大道芸やバルーンパフォーマンスがある。各日先着100人に詰所で菓子をプレゼント。夜店は午後4時半から9時半ごろまで。