古民家を彩るろうけつ染 和歌浦で作品展
大阪府八尾市のろうけつ染作家、小寺光代さんの作品が28日まで、和歌山県和歌山市和歌浦中の純喫茶リエールで展示されている。
同店に通う小寺さんが美しい庭と古い建物の雰囲気を気に入り、展覧会が実現した。
ろうけつ染は、溶かしたロウを専用の筆につけて、布に絵を描くとその部分だけ色が染まらないことを利用して染める技法。花や風景、揺らぎのある模様などをモチーフに、涼しげな風合いのタペストリーや額作品、Tシャツやトートバッグなど25点が並ぶ。
小寺さんは、はっきりと輪郭を取って模様を表現する技法と、形そのものをぼかす技法を織り交ぜて制作。砂漠の中のオアシスをイメージしたというタペストリーの生地は、カラーやスイレンなどが、潤いの象徴として爽やかに染められている。
来店した女性は「この古民家の雰囲気にぴったりですね。心が落ち着きます」と笑顔。小寺さんは「手直しはできない一発勝負の世界。絵のように表現するのとは違う、柔らかなぼかしの変化などを楽しんでもらえれば」と話している。
午前10時(土日曜は9時)から午後5時まで。火曜休み。問い合わせは同店(℡073・499・8698)。