もっとダウン症を知って 発達支援学ぶ講座
ダウン症とその支援の在り方に理解を深めるセミナー「ダウン症を知ろう~成人期を豊かに過ごすために~ダウン症の生涯発達支援」が18日、和歌山市小松原通の県民文化会館で開かれ、約280人が講演やステージ発表を通して学んだ。
日本ダウン症協会(JDS)と同協会県支部、和歌山ダウン症親の会ひまわりの会が主催し、全国巡回セミナーの一環で開かれた。
講師の一人、放送作家でライターの姫路まさのりさんは、ダウン症について取材した著書『ダウン症って不幸ですか?』を基に講演した。ダウン症の子を持つ親について、朝起きた瞬間から子どもの素晴らしい笑顔を見ることができ、子どもの成長のたびに祝うべき多くの記念日が生まれ、自分の子どもとしっかりと向き合い成長を追えることなどが素晴らしいと強調。「心の収穫が多く、可能性を広げながら歩んでいく喜びの人生。もっと自分たちのことを誇りに思ってほしい」と話した。
さらに「子育ては等しく楽しくて、等しく大変」と話し、ダウン症の子どもたちの思いをしっかりと受け止めるために、その思いをこだまさせてほしい」と力を込めた。
この他、JDS代表理事で大正大学教授の玉井邦夫さんが「ダウン症と家族・ダウン症と社会」、東京学芸大学教授の菅野敦さんが「将来を見据えて今、大切に育てたいこと」と題して講演した。
ステージでは、ダウン症の娘を育ててきた県支部会員の宮本年起さんが、娘を中心に広がる温かい人の輪への感謝を込めた自作の「こんな日が来るとは思わんかった」を歌い、子どもたちと家族によるダンスサークル「ひま和り」が元気な踊りを披露した。