蓮を縁に友好深化へ 県から越に訪問団
日越友好議員連盟会長を務める自民党の二階俊博幹事長が5日、御坊事務所で記者会見を行い、自身を団長とする1000人超の日本ベトナム文化経済観光交流団が11日から14日まで、ベトナムを訪問することを報告した。蓮を通じた両国の友好を一層深めようと、フック首相との会談や観光交流シンポジウム、大賀蓮の植栽などを予定。粉河高校を含む和歌山県内6高校の生徒が参加し、青少年交流も図る。
日本は大賀蓮、ベトナムは国花が蓮という縁で二階氏らが以前から両国の交流を促進。昨年6月にはフック首相が、大賀蓮とベトナム蓮が植栽された紀の川市の平池緑地公園を訪問。今回、返礼としてフック首相から招きを受け、首相の故郷であるクアンナム省やダナンを訪問することになった。
文化経済観光交流団は自民党の森山裕国会対策委員長、稲田朋美幹事長代行、林幹雄幹事長代理ら国会議員、北海道、山形、新潟県など6知事、経済界の関係者らで結成。12日にフック首相との会談、日本ベトナム交流の夕べ、大賀蓮植栽、13日に観光交流シンポジウム、ベトナム人材活用促進セミナー、フエ副首相による昼食会などがある。和歌山県内からは紀の川市の行政関係者、経営者ら約200人が参加する。
高校生は粉河、日高、橋本、神島、熊野、新宮の6校から21人(男2、女19)が参加。現地でのホームステイ、ダナン市視察、学校交流、在ベトナム大使館訪問なども予定している。
二階氏はフック首相との会談について「日本に住むベトナム技能実習生がきちんと学んでいけるよう協力することを伝え、さらに多くの若い人材が日本に来るよう呼び掛けたい」と意欲。県内の主力産品の一つ、温州ミカンについては「対ベトナム輸出の解禁を提案したい」との考えを明らかにした。
また「青少年の交流も行うが、若い世代が国と国の友好関係をつないでくれる」と強調。自身の恩師でもある元日高高校教諭で「ハス先生」と慕われた故阪本祐二氏についても「生物の授業で蓮について熱心に教えてくれたことを思い出す。その蓮が外交に大きな役割を果たしてくれている。高校時代、巡り会えたことをいまも心の中で大切にしている」と述べた。