人員増、施設の制限も コロナで和市が対応
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、和歌山県和歌山市は10日、対応策の強化を発表。保健所と衛生研究所の人員を増やし、公共施設は休館や利用制限を行い、職員の時差出勤、休憩時間の分散化を進めるなどの内容となっている。
PCR検査や疫学調査などの業務が増加し、尾花正啓市長が「職員が疲労困憊(こんぱい)している」と述べていた保健所には23人、衛生研究所には2人を増員し、情報の収集、一元化や連絡体制の強化などを図る。
公共施設の利用では、1日からプラネタリウムのみ再開していたこども科学館(寄合町)は、12日までの開館とし、14日から5月6日まで臨時休館する。
24日に全館オープンを予定している市民図書館(屏風丁)は、読書用の閲覧席やカフェの座席数を制限し、学習室やキッズスペース、子育て支援拠点施設は利用できなくする。
体育館や温水プールは、利用自粛を要請し、小中高生の利用は禁止。自主事業も当面中止する。屋外のスポーツ広場なども一部の利用を制限する。
市民会館や博物館などの文化施設も、利用自粛の要請や主催行事の中止などの対応を行う。
職員の勤務については、通常の午前8時半~午後5時15分の勤務時間を、1時間繰り上げまたは繰り下げる時差出勤をすでに行ってきたが、2時間繰り下げの午前10時半~午後7時15分の勤務時間も新たに設定する。
また、市役所周辺の飲食店などの昼食時の集中を避け、店舗の売上低下への対策も兼ね、全職員3996人を対象に、通常は正午から1時間の休憩時間を1時間繰り上げまたは繰り下げるなどの変更を可能にする。
緊急事態宣言の対象区域となっている大阪府などの大都市への外出自粛は、防災行政無線などを使ってより強く市民に呼び掛ける。
対応策の詳細はホームページ。