中心街に人の流れを 本町公園リニューアル

和歌山県和歌山市の本町公園と駐車場がリニューアルし、1日にオープンした。管理運営を請け負う紀州まちづくりグループ(吉川誠人代表)は、同公園をイベントなどで活用するとともに駐車場を利用することで歩行者を増やし、相乗効果で中心市街地に人のにぎわいを生み出すことを目指している。

市では再整備に向けて、民間事業者の活力を生かすパークPFI制度を導入し、同グループを選出。ぶらくり丁でポポロハスマーケットを開く紀州まちづくり舎、古民家の再生支援などを行う㈱和み、2年前から大新公園地下駐車場の運営を始めた大揚興業㈱と㈱ワカヤマヤモリ舎がそれぞれの得意分野を生かす。

本町地下駐車場はかつて、ぶらくり丁や丸正百貨店の買い物客で混雑したという。本町公園も春になれば花見客でにぎわっていたが、8年前に駐車場を閉鎖。昔ほど公園はにぎやかではなくなった。

公園は遊具が豊富な西エリア、芝生が広がり、イベントスペースとしても利用できる東エリアの二つに分かれている。空き家となっていた旧花花館の1階はピクニックをコンセプトにしたカフェバー「the public―concept is picnic―」に、2階をワークショップや屋内イベントスペースとして使えるよう工事中。駐車場は身体障害者用の駐車スペースを広く確保し、多目的トイレやエレベーターも設置。

芝生スペースが広い同公園で定期的にイベントを開催して人を呼び込み、中心地外縁に集約されたフリンジ駐車場として同駐車場に車を停めて歩いて来てもらうことで、公園から周辺のぶらくり丁や元寺町、マルシェイベントを開催する大新公園へと人の流れをつくっていきたいとしている。カフェには隣接する本町こども園の親子や信愛大学の学生の利用も見込んでいる。

吉川代表は「公園の活用を通して人づくりをしていきたい。地域と一緒に公園を作る取り組みができたら」と話している。

料金は30分100円(最初の30分は無料)。地下駐車場では定期契約車を募集。問い合わせは同グループ(℡073・425・8583)。

芝生広場で紀州まちづくりグループの皆さん

芝生広場で紀州まちづくりグループの皆さん