初詣は分散参拝を 県神社庁が感染対策発表

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、和歌山県神社庁は19日、初詣に出掛ける人が多い正月に向け、感染対策を発表。分散しての参拝や境内でのマスク着用などを呼び掛けた。

県神社庁によると、県内には約400社の神社があり、約370人の神職がいるという。熊野本宮大社には正月三が日に約40万人が訪れる。

県神社庁は新型コロナウイルス対応ガイドライン(初詣版)を策定し、県内各神社に配布。手水舎では、柄杓(ひしゃく)、手ぬぐい、タオルによる接触感染を防ぐことが重要とし、柄杓を使用する場合は使用する前後にアルコールなどで手指を消毒してもらうことを掲示するよう呼び掛けている。複数の人が同時にお参りできるよう、さい銭箱の増設なども望ましいとしている。

同日開かれた記者会見で、熊野本宮大社宮司の九鬼家隆県神社庁長は「マスクを着用し、境内での飲食は控え、3密は避けていただきたい。三が日に集中しないで日にちを分けてお参りいただければ」と呼び掛け、熊野速玉大社宮司で県神社庁新型コロナウイルス感染症対策委員長の上野顯さんは「初詣は国民的行事で無くす訳にはいかない。通常の初詣とは全く異なる対応をしていかないといけない。県内各神社にできることをやっていただく」。初詣を考えている人に向けては「マスクをしていただき、距離をとる、大声を出さないなどの基本的な対策をお願いしたい」と呼び掛けた。

 

感染対策をしての初詣を呼び掛ける九鬼さん