100年前にできた「河西橋」架け替えへ

 老朽化により架け替えが検討されていた、紀の川を挟み和歌山市西蔵前丁と北島地区をつなぐ河西橋の工事が本格的に始まる。市は橋の設計業務を9月3~5日に電子入札で受け付け、6日に市庁舎で開札を行う。工事は26年度に開始し、35年度の供用開始を目指すという。総事業費は約38億円(国55%負担)。

 河西橋は大正3年(1914年)に加太軽便鉄道(現南海電鉄)の鉄道橋として完成した。現在は、歩行者、自転車、バイク専用道路となり、日中は2500人以上が通行する付近住民にとって必要不可欠な紀の川横断手段になっている。一部の橋脚は石積みのままで現在まで経過しており、大地震による崩落の危険性などが指摘されていた。

 新橋は、現河西橋の上流側に建設。全長が473㍍(現478㍍)。幅は現在の2・8~3・8㍍から6㍍まで広げる計画。通行対象は現在と同様に自動車を禁止する。市道路建設課は「河西橋は車が通らず、紀の川堤防と同じ高さでつながれているので、移動も楽で生活道路として親しまれてきた」とし「新橋も両岸の接続部分をできるだけ現在の橋に近くして、安全で利便性が高い橋の架け替えを目指す」と話している。