災害時の汚泥洗浄を初訓練 県塗装工業協

県塗装工業協同組合(栗原佳宏理事長)は5日、日高町の中紀地域訓練センターで初の汚泥洗浄訓練を行い、紀北、和歌山、紀中、紀南、新宮各地区の組合員24社が参加した。

組合員らは、緊急連絡網で短時間に連絡を取り合って集合し、業務で使っている高圧洗浄機で建物や土地の汚泥洗浄を行った。

平成26年8月1日に同組合が県と結んだ災害防止協定に基づく訓練。平成23年の紀伊半島大水害で組合員が汚泥の搬出・撤去のボランティア作業を行った際、搬出後の異臭が気になり、「高圧洗浄機を使えば汚泥除去作業に役立ち、粉じん洗浄にも効果を発揮するのではないか」と県に提案した。

協定は、大災害時に県の対策本部などが設置される庁舎や県立学校など県有施設の汚泥を洗浄し、粉じんなどの2次災害を防いで速やかな機能回復を支援するというもの。同洗浄機は普通車で運べるコンパクトなもので、作業の効率化が見込まれる。

栗原理事長は「9月の関東地方の大雨で堤防決壊による甚大水害が発生したことは痛ましい限り。災害はいつ起こるか分からないが常に準備が必要だ」と話している。

汚泥洗浄を想定して訓練する参加者

汚泥洗浄を想定して訓練する参加者