伏虎校歌に制限? 市議会で著作権巡る質疑
和歌山市議会2月定例会の一般質問で10日、4月に開校する市立伏虎義務教育学校の校歌の著作権を、日本音楽著作権協会(JASRAC=ジャスラック)が管理していることについて、北克巳教育局長は「詳しく調査したところ、今後いろいろな制限が考えられることから、2月16日に(作曲者の)澤氏と(作詞者の)秋元氏の事務所を訪問し、校歌を使用しやすくしていただけるようお願いしたが、秋元事務所からの具体的な提案には至っていない」と答弁した。松井紀博議員が質問した。
同校歌は、市出身で東京藝術大学学長の澤和樹氏が市の依頼を受けて作曲、同大学客員教授で人気作詞家の秋元康氏が作詞した。先月13日に澤学長が市役所を訪れ、披露された。秋元氏と著作権管理を信託契約しているジャスラックが著作権を管理している。
松井議員によると、学校内で校歌を歌うことは免除されるものの、同窓会での合唱や、校歌を歌っている人を撮影し、SNSなどからインターネットに投稿すると、権利侵害になる恐れがある。
市教委によると、著名人による校歌制作では、平成23年に開校した市立藤戸台小学校も、人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌「残酷な天使のテーゼ」などを手掛けた作詞家の及川眠子氏が作詞、作曲家の小坂明子氏が作曲を担当。同様にジャスラックが著作権を管理しているが、これまでに問題は起こっていないという。