CD発売記念リサイタル 18日にVn寺下さん
和歌山市出身のバイオリニスト・寺下真理子さんは先月末、キングレコードから2年ぶりとなるアルバム『ROMANCE(ロマンス)』をリリース。CD発売を記念したリサイタルを18日午後2時から、同市西高松の県立図書館2階メディア・アート・ホールで開く。寺下さんは「皆さんになじみのある曲も多く、ぜひ気軽に楽しんでいただきたい。いつも温かく応援してくださる和歌山の方々に、感謝の思いも届けられれば」と話している。
寺下さんは5歳でバイオリンを始め、東京芸術大学音楽学部付属音楽高校、同大学、ブリュッセル王立音楽院修士課程を卒業。東京フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団などと共演してきた。
平成26年に大桑文化奨励賞を受賞。27年には初アルバム『Ave Maria』を発表し、高音質のハイレゾ音源配信サイトの総合チャートで週間1位を獲得した。台湾や韓国でも人気を集め、現在はオスカープロモーションに所属している。
今回のCDは全17曲を収録しており、寺下さんは「私が恋に落ちた曲を集めた一枚です」とにっこり。シューマンが妻に捧げた『3つのロマンス』、歌劇「はかなき人生」よりスペイン舞曲など、クラシックをメーンに、「ひまわり」や「ニュー・シネマ・パラダイス」など映画音楽も盛り込んだ。恋愛や人間愛などさまざまな愛のかたちが音楽を通して語られる。
「歴史ある素晴らしいクラシック音楽に真面目に向き合い、美しい音色を追求していきたい」と寺下さん。「音楽をはじめ、芸術にはさまざまな国同士の問題を越え、人と人との間にいいものを築ける力があると日々実感します」と話し、今後は海外活動も視野に力を注いでいきたいという。
リサイタルは本紙など後援。CD収録曲を中心に演奏し「生演奏の音の響きは、普段の生活の中では浸れない特別な空間。好奇心を持って来ていただけるとうれしいです」と話している。
ピアノ演奏は、アルバムの録音にも参加した須関裕子さん。チケットは3000円、当日3500円。県民文化会館や和歌山市民会館などで販売している。
問い合わせは音楽愛好会フォルテ(℡073・422・4225)。