ヤマアカガエルか 真国川にオタマジャクシ
和歌山県紀美野町の真国川でオタマジャクシが元気に泳ぐ姿が見られている。2月末ごろに確認され、日本固有種のヤマアカガエルではないかと考えられており、発見者らは、今月下旬にはカエルの姿になり、かわいらしい鳴き声が聞けることを楽しみにしている。
ヤマアカガエルは、平野からやや低い山地にかけての水辺に近い草地や森林に生息している。4~8㌢の大きさで肌は褐色。他のカエルが5~6月ごろに繁殖期を迎えるのに対し、それより早く産卵し、鳴き声が「キュキュキュ」と小鳥のさえずりにも似ているのが特徴。
オタマジャクシが発見された場所の近隣住民が昨年春に似た鳴き声を聞いていることや、今回の発見者でNPO法人生石山の大草原保存会理事の西浦史雄さん(65)が、約30年前にも真国川に近い同町西野の休耕田でヤマアカガエルを発見していることからも、今回もヤマアカガエルである可能性は高いのではないかと期待されている。
関東や九州の一部の県では絶滅危惧種に指定される貴重な生物であることから、関係者は、生息環境を保全したいと見守っている。