川端総務相ら来和 消費増税の必要性説明
川端達夫総務大臣は21日、 ホテルアバローム紀の国(和歌山市湊通丁北)で開かれた 「~社会保障と税の一体改革を考える~ 『明日の安心対話集会』 in和歌山」 に出席し、 「消費税を増税しないまま、 今の社会保障を維持するのは難しい」 と訴えた。 約100人が参加。 参加者からは、 民主党のマニフェストへの指摘や、 消費税増税後のビジョンへの追及など厳しい意見が出された。
政府・民主党は、 消費税率を平成26年に8%、 翌27年に10%に引き上げる消費税法案を国会に提出している。 現在、 消費税増税への理解を求め、 全国で対話集会を開いている。
川端大臣や辻泰弘厚生労働副大臣らは、 社会保障と税の一体改革について説明した。 高齢化により、 年金や医療などの社会保障費は毎年1兆円ずつ自然増となり、 「状況を変えないと、 後の世代に大きな付け回しとなる」 と強調。 税金で負担する場合、 所得税や法人税に比べ、 消費税は 「経済活動に与えるゆがみが小さいので、 最適だと議論した」 と説明した。
川端大臣は 「外国から見て日本は、 まだ財政健全化に向けた余力があるから信頼されている。 消費増税をしないと 『日本はできることをやらない』 と見られ、 不信を買うことになるという危機感を持っている」 と語気を強めた。
参加者からは、 「消費税を上げないという民主党のマニフェストはどうなったのか」 「消費税は低所得者に負担が出る。 高額所得者や富裕層から負担するべき」 「消費税をちびちび上げることでどう改善するのか疑問。 いつからいつまでに国債をどう減らすか大枠を決め、 具体的なアプローチをしては」 と活発に意見が出された。
これに対し、 政府側は 「法律は通すが、 実際に消費税率を上げるのは任期が切れる後になる」 「広く薄く負担していただくという意味で消費税増税を提案させてもらった」 「消費税の課税ベースが減っている中、 国民がお金を使わなくなっており、 結果としてはっきりとした数字は言えない」 などあいまいに回答した。