和歌山市15地区で防災訓練 2400人参加
1日の「防災の日」を前に、自治会、自主防災組織が主体となって行う「和歌山市住民参加型地域総合防災訓練」が8月31日、市内15地区で行われ、住民ら約2400人が参加して防災意識を高めた。和泉山脈南縁の中央構造線断層帯による直下型地震、南海トラフによる海溝型地震を想定し、津波からの避難、災害時の避難所の役割を再確認した。1日には1地区で行われる。
祢宜自治会(奥本等会長)では、住民約130人が参加。午前9時のサイレンとともに同自治会館に避難した。和歌山東消防署河南出張所の署員による救命救急訓練では、竹と毛布や服を使った簡易担架の作り方や心肺蘇生法を学習。起震車の体験や給水訓練も行われた。奥本会長(65)は「訓練をしたから大丈夫という訳ではない。災害時にするべき行動を再確認してほしい」と話していた。
太田東自治会(小西正太郎会長)では同日朝、住民130人が市立太田小学校体育館で簡易トイレ作りなどを学んだ。
参加者は、各区長の指導を受け、新聞紙を籠型に折るなどして、トイレを完成させた。市社会福祉協議会の岩橋智秀さんの講話もあった。地域安全推進員の南條佳弘さん(74)は「今後は一人暮らし高齢者など災害弱者にも多く参加してもらいたい」と話していた。