男女の賃金格差を訴え EPD街頭啓発
世界各地で共通の課題となっている女性と男性の賃金格差を社会に訴え、不平等の解消を目指す国際的な運動「イコール・ペイ・デイ(EPD)」キャンペーンの街頭啓発が10日朝、和歌山市のJR和歌山駅前で行われた。
EPDとは、1月1日に男女が働き始め、男性が1年間で得る賃金と同額を女性が手にする翌年の日のことで、日本のことしのEPDは前年より3日改善の4月10日。都道府県別では和歌山は4月3日となっている。
厚生労働省の平成26年賃金構造基本統計調査によると、日本の一般労働者の賃金は女性が男性の72・21%にとどまっている。OECD(経済協力開発機構)諸国の比較では、2007~12年の平均で日本は3番目に格差が大きい。
EPDキャンペーンは、働く女性の国際組織BPWが進めている運動で、街頭啓発にはBPW和歌山クラブ(小原智津会長)の会員ら10人が参加。県内の多様な分野で活動する女性のネットワーク「和歌山イコール会議」も協力し、「赤字」や「レッドカード」の意味を込めた運動のテーマカラーである赤のブルゾンを着て、通勤・通学の市民らにパンフレットを配るなどしてアピールした。
小原会長は「特に企業の経営者や管理職の意識を変えて、女性がキャリアを発揮し続けられる環境を整えてほしい。男性も含め、仕事も子育ても介護もできるワークライフバランスを実現したい」と話していた。