国体時の議長 各議会で人選めぐる攻防
4月の統一地方選、本紙エリアでは県議選、和歌山市議選、紀美野町議選が行われ、新議員が誕生。各議会では、近く行われる議長選の行方に注目が集まる。新議長は、44年ぶりの地元開催となる国体の年の議長で、全国から訪れる選手など関係者に向けて議会や県民、市民、町民を代表してあいさつを行うなど大きな役割があり、議長のいすをめぐる激しい攻防が予想される。
9人オーバーの激しい選挙戦を展開した和歌山市議会では、7日に選挙後初の議員の顔合わせがあり、各会派の勢力拡大に向けた水面下の攻防が始まった。選挙前の3月1日現在の会派構成は、絆クラブ12人、市民クラブ9人、公明党議員団8人、日本共産党議員団6人、会派無所属1人だった。今回の市議選では、新人や元職、新しい党派の議員の当選により、会派の勢力も大きく変化すると予想され、その動向は議長選にも影響するとみられる。
和歌山市議会では、3期程度を経験した議員が副議長を務め、その後に議長に選出されるケースが多い。
ある議員は次の議長について、「今の副議長経験者は大方1回ずつ議長を経験しているので、次は2巡目になるか、議長を経験していない数人の副議長経験者の手に渡るかだ」との見方を示している他、別の議員は「議長は、各行事への出席など多忙なため、公務で縛られることを嫌う議員からは敬遠されることもあるが、今回は国体の年の議長なので、手はたくさん挙がるのではないか」と各議員の思惑を話した。
県議会は14~19日に選挙後初の臨時議会を開き、15日に正副議長選を予定している。紀美野町議会は13日開会の臨時町議会で正副議長選を行う見通し。