東照宮に新しい鳥居 家康没後400年事業
江戸幕府を開いた徳川家康を祭るため、家康の十男で紀州徳川家初代藩主・頼宣が建立した和歌山市和歌浦西の紀州東照宮(西川秀紀宮司)に7日、新しく鳥居が建てられた。家康没後400年記念事業の一環。西川宮司(71)は「無事に新しい鳥居ができ、すがすがしい気持ちです。後世に残していきたい」と喜びを話した。
同宮は、地域の支えに感謝するとともに、今後も親しまれ続けるようにと、耐震性などに優れたステンレス製の鳥居を参道に新たに設置。高さ約6㍍、幅約5㍍、柱直径約50㌢の大きさで、上部には「東照宮」と書かれた天額と、徳川家の三つ葉葵の家紋が加賀金箔(きんぱく)貼りで取り付けられている。
ステンレス製といっても、鳥居の表面には特殊加工が施され、見た目は石造りに近い。施工業者によると、ステンレス製はさびにくく、ひび割れすることもない他、素材が軽くなるため、耐久性も優れているという。
基礎工事は先月に行われ、今月6、7日の2日間で鳥居が設置された。工事の様子を見に訪れていた和歌祭保存会の和中美喜夫会長(60)は「本当に石造りのよう。和歌祭もあと7年で400年になるので、東照宮を盛り上げていきたい」と話していた。
鳥居の製作・施工は日光産業㈱(東京都、福島昭男代表取締役)、販売元はコクド環境㈱(中林伸男代表取締役)。