特急くろしお減便か 知事がJR計画に怒り
JR西日本和歌山支社が、きのくに線白浜―新宮間の特急くろしおの運行本数削減を検討し、和歌山県や沿線自治体に伝えていることが分かり、仁坂吉伸知事は26日、「JRは生意気だ。乗客を増やす努力は、県や沿線自治体みんなで考えなければならない」と怒りをあらわにした。
和歌山市内で開かれた県内市町村長との意見交換会での発言。県総合交通政策課によると、約2週間前に同支社から、現在の1日7往復の特急の運行を来年4月から6往復に減便する計画が伝えられ、くろしお号の中で先頭車両がワイドビュー構造となっているオーシャンアロー号についても、車両の老朽化を理由に運行区間を新大阪―白浜間に短縮する計画があることも示されたという。
同課は「住民生活の利便性確保や観光振興には便数の維持が必要。JRへの働き掛けを強めていきたい」と便数維持に全力を挙げる考えを示し、県メールマガジンでも減便反対を明確にしている。
同支社はわかやま新報の取材に「乗客が減っており、地元自治体との協議を行っているのは事実だが、まだ何も決まっていない段階だ」と話している。