明治~平成の作品並ぶ 妹背家でひな人形展

和歌山県紀の川市名手市場の重要文化財「旧名手宿本陣妹背家住宅」でひな人形展が開かれている。4月2日まで。

市教育委員会が主催。毎年この時期に開かれており、地元の住民らから寄付されたひな人形が展示されている。ひな人形は、明治29年に作られたものから平成以降に制作されたと見られる作品まで100体以上が展示されている。七段飾りの他、最上段の男びなと女びなを屋根付きの入れ物に入れている大正8年作の「御殿飾り」が出展されるなど、現在では見掛ける機会が少ないひな人形が展示されている。

鑑賞していた市内の70代女性は、江戸時代に紀州藩主が使用した部屋「御座の間」に展示されている明治29年作の男びなと女びなを見て「すごい」と話し、「小さい頃はおひなさまを出してもらえなかったので見てて楽しい。親の時代のひな人形を見ると、自分の世代との違いを感じます」と話していた。

管理人の仲井和子さんは、「寄付されたひな人形はどれも保存状態が良く、顔の形などに時代の特徴を感じることができます。ぜひ見に来てほしい」と多くの来場を呼び掛けている。

入場無料。開館時間は午前10時~午後4時。火曜日休館。

問い合わせは、妹背家住宅(℡0736・75・3129)。

明治時代に作られた人形を見つめる仲井さん

明治時代に作られた人形を見つめる仲井さん