圓蔵院に書「現身双龍」奉納 上平梅径さん

 和歌山県和歌山市南相生丁の圓蔵院に、大阪市に住む書道家の上平梅径さん(53)が書を奉納した。

 上平さんはテレビ番組で、来日したレディー・ガガに書を披露した経験があり、世界各地でライブパフォーマンスを行うなど活躍している。同寺の本堂には、上平さんと親交のある阪南市の建築デザイナー・田村茂さんが手掛けた天井画「現身双龍」があり、鋭い眼光の2頭の龍がうねり絡み合うように描かれている。その迫力ある龍を目にし、感化された上平さんが書の奉納を申し出た。

 6日に同寺を訪れた上平さんは「天井画に負けないぐらい力強く、内面を表すようなどっしりとした書を」と、後藤信英住職(74)や田村さんらが見守る中、桐の板(50㌢×180㌢)に端正で力強い「現身双龍」の題字を書き上げた。

 上平さんは「書家として、このような場に証しを残せることは大きな感概。お参りに来られた方に、少し違う楽しみや芸術にふれてもらえればうれしい」と話し、後藤住職は「力強く素晴らしい書。思いもしなかった奉納に感動です」と話していた。書は近日中に本堂に掲げられるという。

滑らかに筆を進める上平さん㊧

滑らかに筆を進める上平さん㊧