マリンスポーツSUPの魅力 方畑さんPR

磯の浦、和歌浦、加太など人気の海水浴場も多い海のリゾート地・和歌山に、ことしもマリンスポーツのシーズンがやって来た。浜宮ビーチ前で、ショップ「KAZE」を営む片畑泰任代表(63)に、人気上昇中のSUP(サップ)や、さまざまなサーフィンの魅力について聞いた。

片畑代表によると、SUPは「スタンドアップパドル・サーフィン」の略。波乗りの他、通常より浮力のあるボードの上に立ち上がり、パドルでこいで進み、ボード上から釣りをしたり、海中や陸上を眺めたりすることもでき、非日常的な景色が楽しめる。

同店で2012年にスクールを開講して以来、年間の参加人数は増加傾向にあり、17年は662人に上った。一方で減少傾向にあるウインドサーフィンは184人だったという。

SUPの人気の理由は、その取り組みやすさ。初心者がこつをつかみ、楽しめるようになるまで、ウインドサーフィンの場合は20回以上の講習が必要とされるが、SUPは1、2回で十分。大阪や奈良などから20~60代の女性を中心に講習に訪れ、8月には毎年約200人が受講しているという。

ウインドサーフィンとSUPの装備を扱い、ボードのレンタルもしているKAZEは1984年に創業。25歳で勤務先のヨット部に入部して以来、1週間の半分を練習に当てるほどのめり込み、競技大会では上位入賞も果たしていた片畑代表が、29歳の時に友人と立ち上げた。

ウインドサーフィンの熟練者である片畑代表が現在夢中になっているのは「ハイドロフォイル・サーフィン」で、ウインドサーフィンのボードの下に水中翼を取り付け、海面から浮き上がって滑走する。ウインドサーフィンよりもスピード性は低いが、弱風でも滑走できるため、毎日のように海へ出て楽しんでいる。

「もしも体が三つあれば、ウインドサーフィンもSUPもやりたいですね」と日焼けした顔をほころばせる片畑さんは、「子どもの頃の海水浴以後、海で遊ぶ経験をあまりしていない人は、ぜひ一度SUPを体験してください」と話している。

スクールは水曜以外毎日開講しており、午前10時からと午後2時からの各2時間。費用はウインドサーフィンが4800円、SUPが3800円。問い合わせは同店(℡073・447・1545)。

SUPのパドルを手に片畑代表

SUPのパドルを手に片畑代表