健康、防災など連携 和市が保険3社と協定

 和歌山市は、地方創生の推進を目的とする包括連携協定を保険会社3社と相次いで結び、6月29日に市役所市長室で締結式を行った。

 協定を結んだのは東京海上日動火災保険㈱、損害保険ジャパン日本興亜㈱、第一生命保険㈱。

 東京海上日動との協定は、シェアサイクルの活用促進や災害時の事業継続計画(BCP)の策定支援、観光促進、防災対策など11項目で連携を確認。今後は市の施策に同社の持つネットワークやデータを活用して支援していく。

 同社は本店に地方創生室を設置し、全国の各支店に担当者を設置。近畿では奈良県を除く2府3県と協定を結び、和歌山市との締結は近畿で6市目となった。

 高野耕一専務取締役が市役所を訪れ、協定書に調印。「一緒に地方創生を手伝えるのはうれしいこと。BCPや防災、健康促進、自転車の活用などに代理店と共に活動していきたい」と話した。

 損害保険ジャパン日本興亜、第一生命保険とは、市と3者での協定を締結。両社は2000年に包括業務提携を結んでいるためで、両社と自治体の3者による連携協定は全国初となった。

 協定の内容は、女性活躍や健康長寿、防災・減災の推進の3項目を掲げ、働く女性の企業交流会やセミナーの開催、がん検診の受診推進、市職員向けの防災トレーニングなどを予定している。

 締結式には損害保険ジャパン日本興亜の新甚博史和歌山支店長、第一生命保険の入山秀峰和歌山支社長が出席した。

 尾花正啓市長は「ネットワークやノウハウなど多くのものを持っている保険会社と連携できるのは地方創生にとって心強い」と連携に期待を寄せた。