平成最後のセンバツ開幕 県勢2校も行進
第91回選抜高校野球大会が23日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕した。2年連続13回目の出場となる智弁和歌山と、3年ぶり6回目の市和歌山の選手たちが堂々と入場行進し、平成最後となる夢舞台へ踏み出した。
開会式ではシンガー・ソングライターの槇原敬之さん作詞・作曲の「世界に一つだけの花」と「どんなときも。」に合わせ、前回優勝の大阪桐蔭(大阪)を先頭に入場。準優勝の智弁和歌山は2番目に登場し、黒川史陽主将(3年)を先頭に力強く行進した。出場校は南から順に入場し、市和歌山は14番目に登場。米田航輝主将(3年)を先頭に「イチ、ニー」と息の合った声を掛け、憧れの甲子園の土を踏みしめた。
大会会長の丸山昌宏毎日新聞社社長は「忘れてはいけない歴史がある。昨年の西日本豪雨や胆振(いぶり)東部地震など災害が多発し、阪神淡路大震災や東日本大震災など未曽有の災害に見舞われた」と平成を振り返り、「平成最後の甲子園。自分の力を信じ仲間との絆を信じて精いっぱい戦ってください」とあいさつ。
日本高野連の八田英二会長は「皆さんのはつらつとしたプレーが大正から昭和、平成へと続いてきた高校野球の素晴らしさを次の時代に伝えていくことになる。試合に全力を尽くしてください」と激励した。
出場校を代表して広陵(広島)の秋山功太郎主将(3年)が「平成を締めくくる大会。多くの先輩が紡いできた伝統を受け継ぎ新たな時代を築いていきます。応援してくれる人にありがとうの気持ちで平成最後の甲子園を最後まで諦めず戦います。高校生らしいはつらつとしたプレーで笑顔の花を咲かせることを誓います」と宣誓した。
開会式終了後、4期連続の甲子園となる智弁和歌山の黒川主将は「またこの場所に戻ってこられてうれしい。喜びをかみしめ、甲子園の偉大さを感じながらプレーしたい。とてもワクワクしている」と話した。
開会式後の開幕戦で市和歌山は呉(広島)と対戦。智弁和歌山は6日目の第1試合で熊本西(熊本)と顔を合わせる。
大会は休養日を含む12日間。順調に進めば4月3日に決勝が行われる予定。