市和歌山サヨナラ勝ち 14年ぶり春の勝利

第91回選抜高校野球大会は23日、開会式後の開幕試合で市立和歌山が呉(広島)と対戦し、延長11回の接戦の末、3―2でサヨナラ勝ちを収め、2回戦へ駒を進めた。8番・片上が中前打へ勲章打。県勢センバツの100勝目を決めた。投げてはエース・岩本が2失点の完投でチームの春14年ぶり勝利に貢献した。

市立和歌山 1x

(延長11回)

〔呉〕沼田仁―秋山〔市〕岩本―米田

▽3塁打=沼田歩(呉)▽2塁打=山野(市)

市高は1回裏、山野の安打と下井田の内野安打で無死1、3塁とし、緒方の内野ゴロの間に1点を先制。5回裏は四球と単打で1死1、2塁の好機をつくり、緒方の左前適時打で1点を加えた。11回裏は1死から山田の右前打に敵失が絡んで2塁へ進むと、片上がスライダーを中前に運び、山田が生還。激闘に終止符を打った。

先発の岩本は130㌔前後の直球と緩いカーブで相手打線のタイミングを外す投球を見せ、7回2死まで無安打。延長11回を被安打2、9奪三振の完投でチームの勝利を引き寄せた。

半田真一監督は「開幕ゲームでどうなるかと思ったが、選手たちは同点に追い付かれた後も明るくプレーしてくれた。岩本はテンポ良く打たせて取る投球をしてくれた」とたたえ、岩本は「とにかく疲れました。立ち上がりは緊張したが序々に自分のペースで投げられるようになった。追い付かれても切り替えて投げることができた」と充実感を漂わせた。

市高は大会6日目の第2試合で、高松商(香川)と春日部共栄(埼玉)の勝者と対戦する。

11回裏、サヨナラのホームに滑り込む山田

11回裏、サヨナラのホームに滑り込む山田