県政の激戦きょう投票 深夜に大勢判明
統一地方選前半戦の和歌山県議選は7日、投票が行われ、即日開票される。全14選挙区のうち7区14議席がすでに無投票で決まっており、同日深夜に残る7区28議席の大勢が判明する。本紙エリアは和歌山市(定数15―候補18)、海南市・海草郡(3―4)、岩出市(2―4)で激戦が展開され、どの候補が県民の代表に選ばれるのか、有権者の判断が注目される。
和歌山市は現職15人全員が立候補し、元市議の3新人が切り崩しを狙う。党派別では、自民が現職6、国民民主が現職1、公明が現職3、共産が現職1、新人1、維新が新人1、無所属が現職4、新人1となっている。
自民は現職6氏の公認に加え、無所属新人1氏を推薦。公明は現職3氏の議席確保を図る。国民民主は前回民主党で当選した現職の議席維持を目指し、共産は1増の2議席を獲得できるかどうかが焦点。維新は、市議から転戦の新人が当選を目指す。無所属では現職3人が当選3回以上のベテラン。各陣営は最終盤まで激しい票の争奪戦を繰り広げた。
海南市・海草郡の立候補者は届け出順に、自民現職の尾崎要二(66)=8期=、無所属新人の中西徹(46)、自民現職の藤山将材(43)=4期=、共産新人の河野敬二(69)の4氏。公明が自民2氏を推薦している。
過去3回は自民2、共産1で議席を分け合ってきた選挙区だが、今回は海南市議4期連続トップ当選の中西候補の出馬により、従来とは戦いの構図が一変。保守分裂の様相となり、自民の尾崎、藤山両候補の陣営は危機感を隠さない。引退する現職の地盤を継ぐ共産の河野候補の陣営も、構図の変化による影響はあるとしている。
岩出市の立候補者は届け出順に、国民民主新人の坂田隆徳(39)、無所属新人の内海洋一(60)、自民現職の川畑哲哉(41)、自民新人の北山慎一(44)の4氏。過去3回続いた自民系の議席独占を止めようと、野党系2人が出馬した。
自民は唯一の現職、川畑候補と石田真敏総務大臣の元秘書、北山候補で2議席維持を図る。前回衆院選で石田氏と戦った坂田候補は、国民民主の議席増に向け、自民の切り崩しに取り組んできた。自由党県連代表ながら、野党結集を掲げて無所属で出馬した内海候補は、自由、社民両党の推薦、共産の支援を受けるが、国民民主と競合し、野党分裂の選挙となっている。
今回の統一地方選では、国政選挙で行われてきた選挙運動用ビラの配布が解禁され、支持拡大の新たな方法として活用された。各陣営は証紙を貼った1万6000枚を街頭で手渡したり、新聞に折り込んだりした。
各市町村選挙管理委員会は6日、投票所の設営などを済ませ、投開票を待つばかりとなった。和歌山市の大新小学校体育館でも市職員が記入台や投票箱などを設置した。
投票は7日午前7時~午後8時、県内456カ所(うち319カ所は閉所時間を繰り上げ)で受け付ける。開票は午後8時から各市町村の開票所で順次行い、最も遅い和歌山市は県立体育館で9時半に開始し、11時20分ごろ終了の予定となっている。