特殊詐欺の被害防止 県警と富国生命が連携
特殊詐欺被害防止を図ろうと、和歌山県警と富国生命保険相互会社は3日、和歌山市小松原通の県警本部で「特殊詐欺の被害防止に関する協定」を締結し、県警の榎本祥一生活安全部長と同社の長澤悟和歌山支社長が協定書に署名した。
協定により、県警は同社に特殊詐欺の発生状況や新たな手口などの最新情報を提供し、同社の保険外交員などに研修を実施する。研修を受けた同社員は「特殊詐欺被害防止アドバイザー」として顧客宅を訪問した際や窓口での対応の時に、チラシやポケットティッシュに加えて、県警提供の特殊詐欺防止の動画をタブレットを使いながら説明し注意喚起を図る。
榎本生活安全部長は「社員が顧客に特殊詐欺被害防止の広報をするのは心強い。社会のセーフティネットワークを構築することが大きな力となって作用するのでよろしくお願いします」、長澤和歌山支社長は「特殊詐欺に関する注意を伝え、地域の皆さんが安全に安心して暮らせる社会の実現に少しでも寄与したい。目の前のお客さまが自分の父、母だったらというつもりで特殊詐欺の注意喚起をしていきたい」と話した。
同社は2015年4月度から各都道府県の県警本部、警察署と連携して、特殊詐欺被害防止の啓発活動を実施している。4月末現在の県内の特殊詐欺被害は10件(前年比12件減)、被害総額は1807万2460円(同5953万6292円減)となっている。