田口氏が出馬見送り N国党と政策不一致

7月4日公示、21日投開票の参院選和歌山選挙区(改選数1)で、政治団体「NHKから国民を守る党」から立候補を表明していた東京都の翻訳業の田口圭氏(43)が28日、出馬しないことを明らかにした。

田口氏はわかやま新報の取材に対し、21日の出馬表明後に同団体の立花孝志代表から動画投稿サイト「ユーチューブ」での政見放送でNHK職員による過去の不祥事を強く批判するよう求められたと説明。「消費税や憲法改正などでNHKの報道内容に偏りが見られることや受信料の問題を理路整然と語るべきだと思った。国民の皆さんが強い不満を持っているのは(不祥事より)受信料の問題ではないか」と話し、選挙戦術や政策面での不一致から27日の夕方に出馬しないことを決めたという。

「私が出ることで選挙戦が盛り上がり、普段選挙に行かない人も投票に行ったと思う」と悔しさをにじませ、「今後もユーチューブやブログなどでNHKの問題点を指摘していきたい」と話している。

同選挙区には5選を目指す自民現職の経済産業大臣、世耕弘成氏(56)=公明推薦=と、無所属新人で元和歌山弁護士会長、藤井幹雄氏(58)=立憲、国民、社民推薦=が立候補を表明しており、一騎打ちの公算が大きくなった。