虐待が3年連続増 18年度児童相談まとめ
2018年度に県内2カ所の児童相談所に寄せられた児童虐待相談は、1328件(前年度比186件増)で3年連続増加し、市町村への相談も1551件(同237件増)で前年度を大きく上回ったことが和歌山県子ども未来課のまとめで分かった。
児童相談所が対応した相談を虐待の種類別に見ると、言葉による脅しや子どもの面前での家族への暴力(面前DV)などの「心理的虐待」が最多の599件(45・1%、前年度比73件増)。次いで、殴る蹴るなどの暴力を振るう「身体的虐待」が407件(30・6%、同82件増)、食事を与えない、ひどく不潔にする、重い病気になっても病院に連れて行かないなどの「ネグレクト」が310件(23・3%、同30件増)、「性的虐待」が12件(0・9%、同1件増)だった。
心理的虐待の割合が依然として高いのは、家庭内DVが警察から通告を受けるケースが多いことが要因とみられている。ネグレクトは16年度は2番目に多かったが、17年度から2年連続で身体的虐待が上回っている。
虐待者の内訳は、子どもと過ごす時間が長い実母が最も多い傾向が続いており、666件(50・2%)。次いで実父が564件(42・5%)、実父以外の父親が29件(2・2%)となっている。
虐待を受けた子どもの年齢構成は、小学生が438件(33・0%)で最多。3歳~学齢前が357件(26・9%)、0~3歳未満が255件(19・2%)、中学生が172件(13・0%)、高校生・その他が106件(8・0%)だった。