和歌山市初の「道の駅」登録 四季の郷公園
リニューアル計画が進められている四季の郷公園(和歌山県和歌山市明王寺)が市内初の「道の駅」に新規登録された。7月中旬に農産物直売所、地域食材を使ったレストランなどを備えた「味覚ゾーン」がオープンし、秋には体験農園も開園する予定で、市の農業や農産物の魅力を発信する拠点として活用が期待される。
同公園は、1991年に開園した敷地面積25・5㌶の農業公園。近畿地方整備局と市によると、24時間対応の駐車場54台分(駐車場全体は300台分)、トイレ14器、農産物直売所、地域食材レストラン、情報コーナー、貯水タンクなどを備える。
リニューアルは、「味覚」「農触れ合い」「自然体感」の3ゾーンへの編成が計画され、味覚ゾーンのコンセプトは、縄文時代をイメージし、自然の中で食を学び、獲(狩)り、食べる「フード・ハンター・パーク」となっている。
レストランでは地域食材を活用した和歌山ならではの料理を提供し、園内で収穫した野菜や果物を味わえるバーベキュースペースも設置。直売所では、県内の契約農家との独自ネットワークで豊富な農産物を販売する予定の他、加工なども行い、農業の6次産業化を図る。
体験農園は、農家から苗の植え付けや栽培管理などを細かく教わりながら、自分で育てた安全で新鮮な野菜を収穫できる。手ぶらで参加でき、初心者でもプロの農家と同様のレベルの野菜が作れるため、小規模の農地を借りて市民が栽培する従来の「市民農園」に代わる、都市住民の新しい農業スタイルとして全国で広がっている。
開園後は、収穫した野菜を園内の直売所やレストランに提供するなど、園内施設の連携も進める。
味覚ゾーン完成時にはオープンイベントを行う予定で、市は2020年度当初予算に231万円を計上している。
今後は、自然体感ゾーンの「四季さい館」(新ネイチャーセンター)の改修などに着手し、リニューアルは22年度に完了する予定。