来年の高校総文へ 生徒企画委員会が活発化
来年7月末から8月にかけて和歌山県内で開かれる「第45回全国高校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)」に向け、高校生の生徒企画委員会が14日、和歌山市の県民文化会館で開かれた。委員会では36人が五つの部会に分かれ、おもてなし企画や開会式の演出、広報活動、海外招聘(しょうへい)校との交流イベントなど、準備を進めている。開催までいよいよ1年あまり。新型コロナウイルスの影響を受けながらも、各部の活動は活発化している。
全国高校総合文化祭は高校生による芸術文化の祭典で、県内では初開催となる。委員会は昨年7月に発足。新型コロナの影響で4、5月の委員会は中止となったが、メールなどで意見を集め情報を共有してきた。
7月に高知県で開かれることしの文化祭はウェブ上での開催が決まり、和歌山のメンバーが予定していた現地視察も中止を余儀なくされた。実行委事務局では「コロナの終息が見通せない中で企画を進めることになります。大変な年になったが、和歌山の高校生たちの腕の見せどころ」と話す。
感染予防のため、7回目となったこの日の委員会は生徒が一堂に集まるのを避け、午前と午後に分散して実施。総務部会では、大会に出場する高校生に振る舞う「おもてなし弁当」について意見交換。同大会マスコットキャラ「きいちゃん」をデザインしたもの、特産の梅干しや金山時味噌、ミカンなどを使った郷土色豊かな弁当のアイデアが出された。
総合開会式部会では、2022年開催県の東京の生徒と共に披露する寸劇の台本案を練り、「会場を巻き込んだ参加型に」などの意見が寄せられた。
総務部会の会長で開智高校2年の楠本愛心(あいみ)さん(16)は「現地で直接学べないのは悲しいけれど、オンラインで高知のみんなと情報交換を密にしていきたい。地元のさまざまな魅力を全国の人に知ってもらい、和歌山らしい文化祭が実現できるよう頑張ります」と話していた。