楠見メガソーラー計画 和歌山市が不許可
和歌山県和歌山市楠見地区で設置が計画されている大規模太陽光発電施設(メガソーラー)「和歌山平井太陽光発電事業」について、尾花正啓市長は10日、事業計画を不許可としたと発表した。
決定は9日付。同事業は65・94㌶の山林に12万7000枚余りの太陽光パネルを設置する計画で、計画用地の半分にあたる33㌶を切り土や盛り土で造成し、雨水などをためる調整池を4カ所造るとしていた。
計画を巡っては、山林を所有する団体が、開発後も森林の維持、管理を行うこと、下流域の安全対策に万全を期すことなどを条件に賛成。一方で森林伐採による大規模な土砂災害や河川の氾濫の可能性、景観の破壊などの懸念を理由に反対運動が起こり、市の有識者による審議会などを経て許認可の判断が待たれていた。
尾花市長は10日に開かれた定例記者会見で「審議会の意見と住民からの不安の声を加味した。景観面の問題や土砂災害の危険など安全性ついて検討した結果、不許可とした」と話した。