2人一組で表現 和歌山文化協会総合美術展
和歌山文化協会(森本光子会長)主催の第67回「総合美術展」が19日、和歌山県和歌山市伝法橋南ノ丁の市民会館で始まった。22日まで。
同協会の創立70周年記念を兼ねて開催。華道部員と各分野の会員がテーマを決め、2人一組で一つの世界を表現する全国でも例のない展覧会。日本画や洋画、写真、俳句や書などと生け花が融合した58点が並び、訪れた人は一体となった表現を楽しんでいる。
色や素材の質感に共通項を見いだしたもの、イメージを膨らませて表現したものなど、さまざま。「花にあそぶ」を題名にした森本会長の紅型(びんがた)染の作品には、温品紅月さんがアジサイやカーネーション、動きのあるツルを合わせて明るく華やいだ雰囲気。仁坂吉伸知事の書「健」にはアカメヤナギやハラン、尾花正啓市長の水墨画「和歌山城」には、コチョウランなどが添えられ重厚で趣のある佇まい。その他、世耕弘成参議院議員の水墨画や岸本周平、門博文両衆議院議員の書なども並ぶ。
華道部の谷口麗甫部長は「さまざまな取り合わせがあり、皆さんの発想の豊かさに感心します。作品と花が共にあることで響き合う世界や、それぞれの良さを感じ取っていただければ」と笑顔。
森本会長は「慣れ親しんだ市民会館では最後の開催となるため、何とか実施したかった。まずは会場全体の雰囲気を楽しみ、瑞々しいお花と作品が生み出す世界を存分に味わっていただきたいですね」と話している。
午前10時~午後5時(最終日は4時)。