年末年始も安全に 労働局が建設現場パト

業務の繁忙期で労働災害が増加する傾向にある年末年始の無事故を目指し、和歌山労働局は1日、池田真澄局長らが和歌山県和歌山市七番丁の新市民会館「和歌山城ホール」建設現場を訪れ、安全パトロールを行った。

中央労働災害防止協会が主唱する「年末年始無災害運動」に合わせ、厚生労働省は特に建設業への監督指導を行うことにしており、同日は近畿2府4県の労働局長が、一斉に建設工事現場を訪れた。

県内のことしの労働災害(死亡、休業4日以上)は、11月10日現在で781件(前年同期比9件減)発生し、うち死亡災害は6件(同1件増)。建設業では高所からの墜落・転落災害が最も多く、約3割を占める。

今回の安全パトロールは、池田局長、和歌山労働基準監督署の井上剛宏署長らが現場を訪問し、同ホールの建設を手掛ける奥村組、小池組、宮井組のJV(共同企業体)の責任者らの説明を受けながら視察した。

作業員の転落防止器具の使用状況、建材などの落下防止措置などを確認し、休憩所の設置、新型コロナウイルス対策などの状況についても確認した。

和歌山市民会館JV工事所の石橋忠夫所長は「質の高い施工とともに、作業員が健康で家に帰ってもらえるようにするのが私たちの仕事。安全第一をモットーに作業を進めていきたい」、池田局長は「全般的に非常によく安全対策に取り組んでいる。墜落・転落災害などが起こらないような対応を続けてもらいたい」と話していた。

和歌山城ホールの建設現場を視察する池田局長(右から2人目)ら

和歌山城ホールの建設現場を視察する池田局長(右から2人目)ら