計画案の公表見送り 県立高校再編で教育長

宮﨑泉和歌山県教育長は14日、県立高校の再編について、年内に予定していた計画案の公表を見送ることを明らかにした。同日開催された県議会文教委員会の中で、「地域によっては案を提示することで混乱を生じる恐れがある」と説明。公表する時期については未定としている。

県教委は「きのくに教育審議会」の答申を受け、現在の全日制の県立高校29校から、2034年には約10校を減らした20校程度とする見通しを示していた。

この日の文教委では各委員から意見が上がり、日高郡選出の坂本登議員は「きのくに教育審議会が答申を出すまでに開いた会合は5回と聞いている。高校の再編は大きな問題だが、検討する時間が少なすぎるのではないか」「地域と密接に関わっている分校などは、住民にとっては重要な教育施設だ」などと意見を述べた。

県教委は来年1月から全学校で懇談会を開くとし、宮﨑教育長は「実施計画案は柔軟に変えることができると考えている。年内の公表を見送る」と答えた。