オンラインで交流 宮北小と山東省の小学生

和歌山市立宮北小学校の5・6年生60人と中国・山東省の東城逸家小学校の6年生80人による国際交流が4日、両校を結ぶオンライン形式で行われた。2019年5月に東城逸家小の児童が修学旅行で宮北小を訪れて以来、2年ぶりの再会となり、和太鼓や中国琴の演奏、学校紹介などを通じて、未来を担う世代が友好を深めた。

和歌山県と山東省は1984年に友好提携を締結し、東城逸家小がある省都・済南市と和歌山市は83年に友好都市となっている。今回は、新型コロナウイルス禍の中でも青少年交流を継続しようと、県が準備を進めてきた。

交流会では、宮北小の道本美月校長、東城逸家小の史峰虹校長のあいさつに続き、お互いの学校を紹介した。

宮北小は、授業や給食などの様子を児童がプレゼンテーションし、『鬼滅の刃』など校内で流行しているアニメやアイドルグループも紹介。東城逸家小は、児童の学校での一日をまとめた動画を放送し、宮北小の児童は、日本にはない昼休みに睡眠をとる習慣や、日本よりも長い授業時間などに驚いていた。

アトラクションでは、東城逸家小が中国琴の演奏と民族舞踊を披露し、宮北小は「宮北まつりばやし」2020バージョンを発表した。

宮北まつりばやしは伝統の和太鼓演奏で、児童が毎年、新しい曲を作成。例年は地域の夏祭りや秋の学校開放などの発表の場があるが、コロナ禍の本年度は、校外の人に演奏する機会は今回が初めてとなった。

練習の成果を発揮した双方の発表に、児童らは大きな拍手を送り合った。

代表の児童によるスピーチもあり、4人が将来の目標などを語った。

政治家になるのが夢という宮北小6年の田中晴己君(12)は「世の中をもっと良くしたい。東城逸家小で政治家を目指す人がいたら、協力してほしい」と呼び掛けた。菅野恋菜さん(12)は、夢中になっている一輪車の魅力を熱心に紹介し、「楽しいからぜひやってみて」とアピール。「中国のみんなと一緒にできる日が来たらうれしい」と話した。

東城逸家小の児童は、アニメーターになる夢や、日中両国民の幸せを願う思いなどを語っていた。

「宮北まつりばやし」を演奏する宮北小の児童ら

 

笑顔で手を振る東城逸家小の参加者ら